AWS OpenSearch を、マネージドクラスターからサーバーレスに移行した時のコスト削減効果


当社では、2024年12月に、サービスの検索エンジンをOpenSearch のマネージドクラスターからサーバーレスに変更しました。 主に実費のコストダウンとマネジメントコストの低減を期待して変更しての実施となります。

実際のコスト変動のグラフと、変更しての所感を記載しました。

OpenSearch Serverless

請求額の変動のグラフ

画像

1週間で、5つのサービスの切り替えを順次行いました。

切り替え後の、下部の水色のコストが OpenSearch Serverless の料金で、その水色の上部にある紫色のコストはリージョンが違うためサーバーレスではなくマネージドクラスターで稼働している小さなアプリのものです。

切り替え後の所感

実費コスト

切り替え後はコストダウンができており、35%程度のコストダウンができています。

ただし、日によっては切り替え前よりも多くのコストが発生しており、安定した低コスト化が保証できるわけではありません。予測するのは難しいと思うので、実際に切り替えてみないとわからない所でしょう。

スケールマネジメント

スケールマネージメントが一切必要無くなり、心理的ストレスはかなり軽減されました。

マネージドクラスターで運用していた頃は、22時頃に OpenSearch の負荷アラートが出てスケールアウト対応をしなければならなかったりした頃があり、そのため余裕を持ったサイズで運用していたのですが、余剰コストと安心感のバランスを考える必要が無くなったのは地味に大きな利点です。

管理しているマネージドクラスターが多いほど、サーバーレスにした時の恩恵は大きいと思います。 今までは、複数あるクラスターのうち1台でもリソース不足が発生したら事故になるため、 クラスターごとに余裕を作る必要がありましたが、サーバーレスにして1つにまとめたことで、資源を無駄なく使えるようになっています。

注意点

今までは、クラスターごとにタグを設定し、発生している実費コストをコストエクスプローラーでわかりやすく確認できていましたが、サーバーレスにするとコストを区別することができなくなります。 (タグキー無しになる)

突発的なリクエスト増の際は、スケールアウトが追いつかずに5〜10分程度サービスダウンします。

OCUはリージョンごとに1つです。複数のサーバーレスを1つのリージョンで管理することはできません。

既にスケールアウトしたOCUを、強制的にスケールインさせることはできません。OCUの上限値を設定することはできますが、現在のOCU未満にはできません。

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