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PMS&ISMS後編 Pマーク認定、ISO27001規格認証でのコンサルを選ぶポイントは、これだ・・・。


株式会社TORICO情報システム部の四斗邊です。

PMS、ISMS関連の後編です。
今回はP
マーク認証、ISO27001認証を取得する際のコンサルを選ぶポイントについて話したいと思います。

まずTORICOのブログをご覧になられている人ならご存知だと思いますが、TORICOは漫画のECサイトをメインに、デジタルコンテンツ配信、イベント事業行っている会社です。

従業員は150(20216月現在) を超え、事業規模の拡大に伴いPマーク認証、ISO27001認証を取得する流れになりました。

そんな私は入社早々にして取得するためのPJに参加したわけですが、今まで経験した会社に存在した規定などは、実はPマーク認証、ISO27001認証に基づいて行われていたんだなということがわかり、今まで関わった仕事を振り返り立ち返り興味深く関わることができたと実感しています。

ちなみにPMS
Pマーク認証とISMSISO27001認証の違いや説明については、前編をご覧ください。

作業内容は、今まで無法地帯だった箇所にメスを入れ、規律やルールを作成することが多かったと思います。具体的には、管理ルールの定まっていなかったPCの扱いについて、退勤時に施錠を徹底することなどです。

作成時は、これで良いのかと自問する不安の中での取得となっていました。

最終的には、「あ、これで良かったんだ」とある程度の経験と知識は蓄えることができたかなと思います。

さて前置きが長くなりました。

実はPマーク認証、ISO27001認証取得を経験した人が会社内に数名いると独力で取れるぐらいの取得しやすい認証なのですが、これを未経験者のみだけで挑戦すると、「何から手をつけていいのか」、「どうやったらいいのかわからない」ということが多すぎます。そんなときは、コンサルに頼んだほうが近道です。

弊社はもちろんコンサルに依頼することになりました。

ただコンサルを選ぶ際には以下の注意点を考慮されることを強くおすすめします。



1 Google Driveをつかってくれ!


弊社が担当していただいたコンサルは、情報保護の観点からかコンサル独自のアプリケーション、クラウドサービスを提供する会社でした。

その結果、保存する形式としてはofficeフォーマットでやり取りすることがほとんどでした。弊社はどちらかというとofficeなどを使わず共同で同時に編集作業できる点からGoogleのグループウェアを業務に多く取り入れている会社でしたので心底やりづらいです。

一旦編集したファイルをofficeファイルに変換しなければいけないことや、最新版であることが分かりづらいこと、共同編集できないなどGoogleのグループウェアの恩恵を受けられず効率が悪いと何度思ったか。

またクラウドストレージもコンサル独自のものがあったりと、Google Driveで共有しても対応してくれなかったというのがあるので、できれば事前にGoogle Driveなどグループウェアを共同で作業できるなどの事前確認は必要です。



2 リスクマネジメントは、一回マクロなしでやりませんか?


ISMS構築で一番大事なポイントといってもいいリスクマネジメント。

この作業を抜いではないといっても過言ではありません。

この作業を簡単に噛み砕くと「情報資産を特定して、リスクを把握して、驚異を数値化する」業務である。

この「作業の流れ」については、コンサルから説明を受けたので言葉では理解できるのですが、コンサルを交えて実践となった際に、事前に弊社の情報資産を予めピックアップした情報を渡していたので、書式に基づいて処理の流れを見せてくれるのかと思いきや、その部分は割愛されマクロでの処理の流れを説明されるという。

その場では、特に不明な点はないと思われたのですが、後々実際リスクマネジメントを回す際に見返すと「何やってんだ、この作業」となってしまいました。

そのため、できる限りマクロを交えず、実際の業務として落とし込めるまでコンサル立会のもと行うことを強くおすすめします。

特に書式やルールについては、コンサル提供の書式でもいいですが、コンサルと相談して独自の物を作って作業や管理のしやすいように改良することを強くおすすめします。

その場で頑なに拒んでくるコンサルは、実際のISMS構築やPMS構築の実務よりも審査を通ることのみを考えているコンサルではないかなと思われますので、注意が必要です。

 


3 審査期間の情報を豊富に持っているか?


弊社のコンサルでよかった点として、審査期間の情報を豊富に持っていた点があげられます。

実はPマーク認証、ISO27001認証の審査機関は1つではありません。

その審査機関の特徴といった情報を持っていることもコンサルの選ぶポイントと言えます。

大まかに以下の点があげられる。
① 審査の難易度
② 審査において指摘される傾向のあるポイントや過去や例
③ 審査にかかる費用

これらのデータや経験を持っているコンサルはなかなか頼りになるのではないかなと思います。

以上3つのポイントをご説明しました。

これらを踏まえてPマーク認証、ISO27001認証関連のコンサルを選ぶ際の参考にしてください。

前編と後編とかなり文字数多めで書きました。なかなかのボリュームとなっておりますのでお時間あるときにみていただけると大変嬉しく思います。
また、ネタがあればブログを書きたいと思います!

PMS&ISMS前編 PMSとISMSの違いについて


はじめまして株式会社TORICO情報システム部の四斗邊です。

いきなりですが、PMSとISMSについてお話したいと思います。

なぜこの話をしようと思ったかといいますと、株式会社TORICOでは、2021年1月にPマーク認証を取得、2021年2月にISMS認証(別名ISO/IEC 27001)を取得したからです!

この機会に、TORICOを知っていただこうと思い技術ブログとして若干逸れる内容ですが情報系のブログ記事としてPMS及びPマークとISMSに関する内容を前編と後編2回に分けてお話ししたいと思います。

まず、前編としてPMSおよびPマークとISMSの違いについて、後編はこれら認証取得時のコンサルの選ぶポイントをお伝えできればと思います。

それでは、前編スタート


1 PMS
Pマークについて


さっそくですがPMSとは「Personal information protection Management Systems」の略で個人情報保護マネジメントとも呼ばれています。

PMSは、個人情報保護を目的とした継続的な組織の設立や運営管理方法の制定と言った仕組みのことを指し「システム」と書かれていますが機械やプログラミングで構築したソフトウェアなのではありません。

具体的な仕組みとして継続的な個人情報管理台帳の作成と更新、漏洩リスクへの対策、漏洩時の対応など、実際に運用したPMSを評価する会議体を実施するなどがあげられます。

PMSによる個人情報の適切な取り扱いができるか審査を経て、JIS Q 15001規格に定義された個人情報保護マネジメントを実施する適合事業者と認められるとPマーク認証を取得できます。

ただ、Pマーク認証を取得していないからと言って企業には個人情報保護マネジメントが無いということでなく、審査を得ていない場合や、JIS Q 15001規格に沿っていない独自の個人情報保護マネジメントの構築している場合が企業には考えられます。


2 ISMSISO27001について


ISMSとは「information security management system」の略で情報セキュリティマネジメントシステムとも呼ばれています。

ISMSは企業が保有する情報資産を保護する目的のため継続的な組織の設立や運営、管理方法の制定など仕組みを意味します。PMS同様、「システム」と書かれていますが機械やプログラミングで構築したソフトウェアなのではありません。

具体的な仕組みとして、継続的な情報資産の作成と更新、情報を「機密性」「完全性」「可用性」ごとにリスクを特定(リスクアセスメント)し、リスクに合わせて適切に管理改善していくことです。

ちなみにISO27001は、ISMSの国際規格を指します。

別名ISO/IEC 27001、JISQ27001とも呼ばれています。

Pマーク同様、ISMS構築後、審査を得て適合事業者と認められるとISO27001認証を取得できます。

ちなみに、PMSとISMSは個人情報の部分において重複します。

ISMSは全ての企業情報を保護対象としているため上位互換のように表現されますが、あくまで企業の情報資産の一部として個人情報を扱うISMSに対して、個人情報保護を重要視している点で差があります。具体的としては、PMS(JIS Q 15001)では個人情報の目的や取得方法の特定や個人情報の開示、個人情報を第三者へ提供する場合のルールなど規格内に盛り込まれています(問い合わせページとかでやたら同意を求めてくるこれです。)

また、Pマーク認証は法人単位、ISO27001認証は部門やセクション単位で取得できるようです。


3 メリットについて


TORICOではPマーク認証とISO27001認証を取得する過程で既にメリットはありました。

取得に伴い実施したリスクアセスメントや個人情報の洗い出しによって日常の業務において到底意識しない部分に目を向ける機会になったからです。また、それまで関わりのなかった部署に対しても協力していただく機会もあったので全社的に危機意識を培うチャンスとなったと思います。

またリスクを未然に防ぐためにPMSとISMS構築が一役買いました。

これまで個人情報や企業の情報など保管期間を明確に決めずに保存していたり、バックアップを取らなかった部分については改めるきっかけになったと思います。

本来のメリットとしては、公的機関への入札時などPマーク認証とISO27001認証を取得が条件になっているようで、入札時のメリットがあるようです。

またPマークやISO27001認証を取得している企業から取引の際、信用の目安になり、比較的に取引しやすいなどもメリットに挙げられます。

デメリットは、業務フローが増えたことと、書式などのフォーマットが増える点でしょうか。

以上、PMSとISMSの違いについてお話ししました。

後編に続きます。

参考文献


システム管理者の会 

第4回 プライバシーマーク(Pマーク)と他の認証制度の統合


帝国データバンクネットコミュニケーション

ismsとiso27001は何が違うのですか?

WORKーPJ

ISMSとプライバシーマーク(PMS)とは?概要と相違点、どちらを取得するべきか

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